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寺田寅彦随筆集 第一巻

2013年10月13日 02:41

寺田寅彦随筆集 (第1巻) (岩波文庫)寺田寅彦随筆集 (第1巻) (岩波文庫)
(1963/01)
寺田 寅彦

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日本語は、かくも清くやわらかで表現力に富んだ
豊饒な言語であると、彼の文字の向こうに透けて見える
夢幻の世界にひきこまれんばかりである。

競争を一歩離れた静謐な時間の中で、彼の世界が染み入る。
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ベイジン

2013年03月03日 21:45

ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫)ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫)
(2010/04)
真山 仁

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ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫)ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫)
(2010/04)
真山 仁

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フィクションは、時に現実を予言する。
現実は、時にフィクションを超越する。

北京五輪、その開催と時を同じくして運転開始する世界最大の原子力発電所。
国家、国家の威信とは、原子力発電とは、使命とは、そして、希望とは何か。

真山仁によって書かれた長編小説、「ベイジン」は、
中国人官僚と日本人原子力技術者の二人を軸に、中国という国家が
抱える様々な矛盾や不条理を示しながら、絶望的な状況のなかでも
大義と責任、使命のために、果敢に前に進もうとする人間達の姿を描く。

物語は後半に差しかかるにつれて加速し、やがて、臨界に達する。
打ちひしがれた彼らがその臨界の先に見たのは、いづれも「希望」であった。


*メモ
 希望とは、信じること、追い求めること。
 パイオニアたちは、希望を失わない、前向きである。

小林賢太郎戯曲集

2011年07月25日 00:57

小林賢太郎戯曲集―home FLAT news (幻冬舎文庫)小林賢太郎戯曲集―home FLAT news (幻冬舎文庫)
(2007/04)
小林 賢太郎

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ラーメンズ・小林賢太郎による戯曲集。

場のノリやアドリブに左右されるのではなく、
緻密なプロット、伏線により供される笑い。

頭のなかのどこかがカタルシスですっとするような笑い。



三国志 一~五

2011年02月12日 02:41

三国志 (1の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)三国志 (1の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)
(2001/06)
北方 謙三

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三国志〈2の巻〉参旗の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)三国志〈2の巻〉参旗の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)
(2001/07)
北方 謙三

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三国志〈3の巻〉玄戈の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)三国志〈3の巻〉玄戈の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)
(2001/08)
北方 謙三

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三国志〈4の巻〉列肆の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)三国志〈4の巻〉列肆の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)
(2001/09)
北方 謙三

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三国志 (5の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)三国志 (5の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)
(2001/10)
北方 謙三

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時の経過は速い。
人間が生物として持たされた時間は、何かひとつの事業を
完遂するためにはあまりに短い。それを皮膚感覚で感じる。

意志と継承。
意志とは、空間的・時間的な制限が加えられた人間の、
ヴィジョンと資本を後世に残すことであり、
継承とは、階段を上がるように合理的に発展していく
ための手段である。

なりふり構わず生きてきたが、ふと、自分に生物としての
限界があることを感覚として理解する。
それは、自らが成し遂げなければならないことを明らかにし、
それに向かっての戦略が問われるということを反面として
照射していく。

ウルトラ・ダラー

2011年01月11日 23:52

ウルトラ・ダラー (新潮文庫)ウルトラ・ダラー (新潮文庫)
(2007/11)
手嶋 龍一

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世界情勢は、そこらに転がっているサスペンスドラマより
ずっと動的(Dynamic)で、ずっと知的(intelligent)で、
そしてずっと暴力的(radical)である。

おバカなメディアに危機感を削がれ、偏向した知識を
植えつけられ、動乱の世の中を生きる当事者意識が欠落した
日本人は、世界競争の中で生き残ることができるのか。

井の中の蛙はその激しい潮流に翻弄され、溺れるだろう。
拠るべき思想と正確な基礎知識の上で、正確に裏の裏を見通し
掻い潜るインテリジェンスを持たなければ、埋もれるだろう。

本作は、今まさに進行する世界の趨勢とフィクションを絶妙に
ブレンドした「ノンフィクションのような小説」だ。
本作から、薄皮のように目の前を覆う「虚像の平和」の向こう、
そこに広がる実態としての世界情勢の一端を、感じ取ることが
できるだろう。


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