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裏アジア紀行

2011年05月30日 00:30

裏アジア紀行 (幻冬舎アウトロー文庫)裏アジア紀行 (幻冬舎アウトロー文庫)
(2005/12)
クーロン黒沢

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ニオイたつルポルタージュ。
希望と絶望と汚染と欲望と快楽と、
それらおよそ人間から発せられるアラユル
エネルギーが縦横斜めに重層的にぶつかり、
織りなされる、蒸し暑く澱んだアジア。

ニュースや写真の表層からは、現実のニオイは
伝わってこない。
本書を通しアジアのニオイの一端を体験し、
そしてそれは比較論的に日本の在り様を照らしだす
だろう。
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地図のない旅

2011年04月24日 23:26

地図のない旅 (集英社文庫)地図のない旅 (集英社文庫)
(1978/11)
五木 寛之

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五木寛之、壮年期のエッセイ。
後年の「大河の一滴」、「運命の足音」といった作品の執筆に
至る過程、青年・壮年期の五木氏のある時と場所の記録。

その書き方は、後年の円熟した書き方に較べると
青く衝動的であり、やがて彼が後年の作品にて明らかに
する禁断の記憶を踏まえると、この時期の彼がいかに過去と、
今と、そして取り巻くあらゆるものと格闘、暗闘を繰り広げて
いたのか、痛烈にこころに突き刺さる。

「手かせ足かせのように私の身辺にからみついているすべてのもの、
それらを一挙に投げ捨てて、一個の生命そのものとして自立したい、と私は思う。
そしてそんな自分を実現して、ふと体の奥に火がともったような気分になり、
やがて決してそれが現実的な衝動ではないこと、自分にそれをあえてする勇気が
ないことなどを知って苦笑する(P.35)」

人の世は予測しがたく、驚きと安堵、騒々しさと静寂に包まれている。
悩みながら、眼だけは前を見ながら、転がるように文章を綴る五木氏の
旅の記憶。

みみずくの散歩

2010年09月27日 00:53

みみずくの散歩 (幻冬舎文庫)

五木寛之によるエッセイ。
内に秘めた壮絶な思いを行間に滲み出させながらも、
ユーモラスに、知的に語られる五木寛之という視点。

五木寛之という人間の背景は複雑である。
彼のアイデンティティは、明確な帰属をもたず、
様々な立場・視点の集積の上に、自身の思想として成立をしている。
そこは、自身の内面との自身の存在を巡る果て無きせめぎあいの
結果、辿りついた場所なのであろう。

マージナルの視点は、ともするとアイデンティティの喪失を
起こしかねないが、相手の心を読む力、客観的な判断力を培う。

世界は多義的だ。マージナルの見識、視野は多義的な世界を
理解する上で、有効なのであろう。
殻を破ることを畏れてはいけない。アイデンティティと思考が
硬直しないようにするために。

いらっしゃいませ

2009年10月25日 01:24

いらっしゃいませ (角川文庫)いらっしゃいませ (角川文庫)
(2006/03)
夏石 鈴子

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新入社員、みのりは就職した出版社で受付に配属される。
受付という仕事を通し、世の中、会社の仕組みを体得し、
学生生活からの脱皮をはかるとともに、かつて描いたオトナ像と、
自身の現在のギャップに戸惑い、悩む。

誰もが通る、新人という時代。その時代はあっという間に過ぎていく。
自身の中で急速にルール改定を行いながら。
そして、
ぴかぴかの卵をすれてくすんだ石とするのか、輝く宝石とするのか、
その方向性を決定付け、ルール改定に大きな影響を与えるのは
最初の上司なのであろう。

きっと大丈夫

2009年10月16日 01:12

きっと、大丈夫 (角川文庫)きっと、大丈夫 (角川文庫)
(2006/09/22)
夏石 鈴子平間 至

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ここ最近、大長編ミステリや、国際インテリジェンス、ビジネス・自己啓発など、気合を入れて読む本ばかりを併読していたので、「手軽に、ころころ読める本がいいなぁ・・・」と思い読み出した夏石鈴子のエッセイ。

テンポよく読めるライトな本だが、実はすごく深いことが書かれているエッセイだと思う。
著者の記述には女性としてのものの捉え方が端的に、繊細に、斜に構えて表現されている。
コドモを持つということ、シングルマザーになるということ、ダンナをもつということ、女であるということ。

私のような弱輩者が読んで分かった風にいうのはおこがましいが、
女性の視点というものの一端が垣間見える良エッセイだ。




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