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燃え尽きた地図

2009年08月30日 00:15

燃えつきた地図 (新潮文庫)燃えつきた地図 (新潮文庫)
(1980/01)
安部 公房

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乾いた、都市の思想。

「都会 ― 閉ざされた無限。
決して迷うことの無い迷路。全ての区画に、そっくり同じ番地がふられた、君だけの地図。
だから君は、道を見失っても、迷うことは出来ないのだ(前文より)。」

雑多な人間が雑多な目的のために徘徊する都市という迷宮。
都市では、誰もが行方不明になり得る。

電車の中の秩序が崩壊する瞬間。 満員電車の奇声。
迷宮をただ目的地に向かって進む個々人にとって、秩序の崩壊は日常の秩序の範疇である。
ビルディングの海の中で人は自分の場所を見つけるが、なぜ自分がそこにいるのか分からない。

都市というシステムの中で、自ら自身が迷宮の一部と化す。
混沌は都市というメカニズムの中で、都市の光景に変えられていく。

ダンボールハウス。
アダルトビデオの屋外撮影現場。
トンネルのグラフィティ。
ホームの吐瀉物。
それらは皆、全て都市の中に吸収される。

だから、都市は自由だ。だがそこに観客はいない。
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