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ティファニーで朝食を

2010年06月27日 03:03

ティファニーで朝食を (新潮文庫)ティファニーで朝食を (新潮文庫)
(2008/11/27)
トルーマン カポーティ

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変わりたいという思いを胸に秘め、自らの感覚に忠実に、
時には虚飾を交え生きていく。
ふと、その根本において自分が何も変わっていないことに、気づく。
同時に、かつての自分が恵まれた境遇であったことに気がつく。
だがもう戻れない、既に自分が毀してしまったのだから。
だが、そのことも毀してみなければ気がつかなかっただろう。
毀さなければ、その恵まれた境遇も苦痛でしかなかったのだろう。

籠の中のトリが籠を毀し自由なる空に飛び立ったとき、籠の中にいれば
食いっぱぐれることは無かったのになと思うようなものか。

時に、転がる石のように、自分を取り囲むものその全てを放り出したくなる。
だが、それで変わることは本当にできるのだろうか。
変わることができるといえるし、何も変わらないともいえる。

変わること、毀すことと成長をするということ。
変わらないで、どこか鬱屈を抱えながら目の前の安定を得ることと、
(ただし、その安定は知覚できないものなのかもしれない)
変わることで自らの変化を体感する一方で、根源的な自分が
何も変わっていないこと、かつての居場所が安逸の場所であったと
いうことに気がつくということ。

人間は常にその狭間でもがくことになるのだろうか。
どうせもがくのであれば、畏れず前を向いていたい。


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