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探偵はバーにいる

2011年10月09日 02:53

探偵はバーにいる (ハヤカワ文庫JA)探偵はバーにいる (ハヤカワ文庫JA)
(1995/08)
東 直己

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「三杯目のマティニで、しみじみと世の中が厭になった。五杯目のマティニで、
 そんなことはどうでもよくなり、七杯目のマティニで、そんなこんなも全て
 世の中で、それはそれでメデタイことだ、という気分になった。(P.161)」

「目的は、手段を正当化しない。
 なんとかして彼に負わせた傷を償いたいと思った。しかし、なんとしても
 不可能なのだ。自分の吐いたセリフに激しく苛まれるような、そんな歳じゃない。
 そう何度もいい聞かせたが、無駄だった。(P.332)」

読書とは、単語・センテンス、文章・論旨を自らの知識・見解、琴線
という櫛をとおしてフィルタリングすることだと思う。
自らの櫛を通したときにサラサラと引っかかりの少ない水の様な本より
キシキシと引っ掛かりの多い本、つまり、未知の知識や考え方、表現を
提供してくれる本が読んでいて楽しく、知的興奮を掻き立てられ、心に
残留物を残していく良い本なのだと思う。

本書、「探偵はバーにいる」は、読んでいると確かな、クールな、
芯の通った、シャープで切なくも気持ちの良い何かが引っ掛る。

ススキノ探偵シリーズの第一作は、その芯の強さ、独特の世界観を示し、
次作への期待をあおる。

(年々、この引っ掛かりを覚える本との出会いが少なくなってきた気がする。)
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