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貧者を喰らう国

2010年02月21日 23:50

貧者を喰らう国 中国格差社会からの警告貧者を喰らう国 中国格差社会からの警告
(2009/09/26)
阿古 智子

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風雨の強い夜、それに雪まで降るような夜はどうしようもないほど寒い。堅塩をかじりながら、糟湯酒をすする。しきりに咳きもで、鼻水をすすり、たいしてはえてもいない鬚をなで、自分よりえらい人間はいまいと内心自慢もしてみるが、やはり寒いので麻ぶとんを引っかぶり麻布の袖なしなどをありったけ着てもまだ寒い。こんな寒い夜を、私よりもっと貧しい人の親たちは飢えと寒さに苦しみ、妻や子どもたちはうめき泣くことだろう。こんな時、どのようにしてあなたはこの世を生きていこうとするのか。 天地は広いというが、私のためには狭くなったのだろうか。日や月は明るいものなのに、私には照ってくれないような気がする。人がみなそうなのか、それとも私だけなのか。人間に生まれ、人なみに成長してきたのに、綿もはいっていない麻布の袖なしの、破れて海藻のようにたれて下がったぼろを肩にひっかけ、低いゆがんだ小屋のなかで地面に藁を敷いて、父母は自分の枕の方に、妻や子は足の方にかたまりながらなげている。かまどには火の気もなく、こしきには米を蒸すことも忘れたかのように蜘蛛の巣がかかっている。「短い物の端を切ってもっと短くする」という諺のように、むちを持った里長の租税を取り立てる声が、この小屋の中まで聞こえてくる。この世を生きることは、これほどどうしようもないことなのか。 この世の中を生きることは、いやなこと恥ずかしいことばかりだが、飛び立って逃げることもできない。鳥のように羽はないのだから。(山上億良、万葉集)


現代中国の格差を巡るエスノグラフィーリポート。
本書の警告とはその本質的構造を同じくする日本社会に
向けられたものである。

21世紀、先進東アジア国、ヨーロッパをしのぎ猛烈な勢いで
経済成長を遂げる中国。だが、内在する格差問題は経済成長
とともに肥大化し、それは情報統制された中国の表面、
薄皮の下でマグマのように蠢いている。

がんじがらめの戸籍制度とその制度により固定化される階層、
拝金主義にまみれた中央-地方政府による搾取、そして、
壊れるコミュニティとアノミーにより漂流する個人。
政治主導により経済発展を遂げてきた中国にとって、
内部システム(人権、セーフティネット、自由など)はこれまで
整備されず、むしろその国家戦略上においてないがしろにされ
荒廃している。
やがてその荒廃が限界に達したとき、中国政府は13億という
暴流を制御できるのであろうか。
(この流れを認識していると、中国-Google問題は理解しやすい。
中国政府が恐れることは民衆の間で情報が流通し、中国人民が真実を
知ることだ。民衆が真実を得、民主化運動が高まると独裁政権は民衆を
制御できなくなるポリティカルリスクが高まる)

魯迅の時代から、中国の本質は変わっていない。
政治とは誰のためのものであろうか。為政者の利益のため、
既得権益者の利益のためのものなのであろうか。

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