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田舎の紳士服店のモデルの妻

2010年12月05日 20:22

田舎の紳士服店のモデルの妻田舎の紳士服店のモデルの妻
(2010/11)
宮下 奈都

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次第に狭まっていく無限であったはずの自分の可能性、
客観的に定義づけられていく自分自身を、いかに納得し、
時に妥協し、前向きに捉えていくのか。

漱石の「それから」でも描かれたその現実と理想とその折合い
という命題を、夫の都合で田舎に住むことになった妻の視点を
とおして描く。

中央と地方、妻と母、自分の立ち位置・役割への反発と受容、
それらいくつかの対となる軸をとおして描かれるのは、
アトム(原子)化する家族と、それを認めたうえで、それでも
結びつこうとする人間の姿だ。

人間は本質的にアトムな存在である。
ただし、相互補完的な分子でもある。
ふとした瞬間、一瞬かもしれないが何かを共有できる瞬間がある。
それを発見できたとき、人間は人間としての意義を見出すのだろう。
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